ひだまり日記

1月号:送迎ボランティアに規制がかかった

「80条許可車両」という文字をボディーの両側につけて走っている車をごらんになることはありませんか?この文字とともにグループの名前が書いてあると思います。

「自動車を使用する送迎ボランティア」の中で“法人格を持ち”、“国土交通省の許可を得て活動する”「福祉有償移動サービス」というジャンルにくくられる団体が活動しているのです。

ひだまりは平成9年から(前身のボランティアグループの頃から)10人前後のボランティアさんによる送迎を行ってきました。
ところが、「お金をいただいて活動する送迎ボランティアは『道路運送法第80条第一項』に定められた基準を満たさないと有償で活動してはいけない」という方針が国から出されました。80条の規定には「法人格をもっていること」「運転者は二種免許又はそれに準ずる資格をもつこと」「料金はタクシー料金の半額以下」「利用者は介護保険対象者・障害者手帳を持っている方」などがあります。(「一送迎が距離も時間も関係なく100円程度」などであれば80条に無関係なので活動は自由です。)

「送迎ボランティア」は「人が自分らしく住み続けたいところで暮らす」ために本当に必要なものなのです。特にこの地域のように坂が多く、ご高齢の方が多い地域ではなおさらです。治療が進んだ現在、以前であれば入院が必要なご病人が、通院条件で在宅生活できるようになりました(退院を迫られる現実があります)。人工透析を受ける方も増え、週2~3回透析に行かれます。他にも、熱のある赤ちゃんを病院に連れて行きたいがドシャ降りの雨…。骨折しているけど大切な試験を受けたい…。保育園に子供を送りたいがお母さんが病気…。(自動車の無い時代を考えたら、甘えにしか思えないかもしれないですが便利さを知った者にとっては厳しい現実です)

気楽に頼める車があったらと思われることは意外と多いでしょう。タクシーがある?私はタクシーを利用する事が無いので良く知りませんが、ご利用者さんから「早朝は来てくれない」「車椅子は嫌われる」「乗り降りに時間がかかると嫌な顔をされる」などの話を伺いました。私たちの活動はドアからドアです。乗降のお手伝いもしますから安心していただけるようです。ボランティアが少ないので全てのニーズに応えることは不可能ですが、ご連絡をいただいて(場合によっては面接に伺います)、必要性を確認の上、出来るだけお受けしてきました。

ひだまりは今月から「80条許可団体」になりました。80条にそった活動に切り替えるとこれまでのような柔軟な対応が出来なくなります。特にご利用者さんの制限は厳しいものです。介護認定・障害手帳の対象レベルではないけれど外出困難な方・前出のような突発的に必要な方など、このようなケースをお受けするのはむずかしくなります。ボランティアもご利用ご希望者も規定の申請書類を役所に提出します。「運営協議会」というところで協議され、最後に国交省の許可を得なければ活動も利用もできません。

それでも、送迎を続けるか?利用者の方にとって何が一番良いのか?規定に沿って、安心して活動するか?(無償に近い活動もいづれ締め付けがくると思う)。メンバーで再三話し合いを持ち出した結論です。これまで、仲間内でなあなあでやってきてしまった事をはっきりとさせる良い機会でもありました。半期ごとの報告書・新規ボランティアさんの研修や手続き・新規ご希望者さんの手続き等これまでとは違う仕事が増えました。

でも、必要としてくださる方と、がんばるよ!と言ってくれるボランティアが居る限り「送迎ボランティア」は続けていこうと思っています。送迎グループ仲間の一つは80条を取らず独自の方法で続けていくようです。ひだまりでお受けできなくてもそちらに相談する事もできますので何か有ればご遠慮なくご連絡下さい。

(ひだまり日記 2006年1月号掲載分)
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by hidamari-blog | 2006-01-28 15:05 | 送迎ボランティア
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