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ひだまり日記

10月号:「役立たず」と思われたくない!

おばあちゃんは何もしなくていいからね…。疲れるといけないから家にいてね…。
この言葉って優しい思いやりにあふれた言葉に思いますか?もちろん「場面」「言い方」「声の調子」などにもよるでしょうが。

要介護の方や痴呆(認知症)の方と一緒に暮らすということは簡単なことではありません。初期なら楽?重度が大変?…いえいえ、いつもが大変なのです。特にお年を召されたから・お一人では心配だから、と同居なさるようになった場合は特に大変だと思います。

各々が各々のやり方を持っていらっしゃるわけですから。まして、お年よりは、お目が悪くなっていらしたり、物忘れがあったり、新しい方法を覚えることが難しかったりするわけですから。また、痴呆症状がおありの場合は、痴呆とはどういうことなのかをご存知でないと戸惑うことばかりのはずです。

家族がそれぞれの生活を送っていく中でリズムが崩されてしまうこと・ストレスがふえることは確かでしょう。でもそこで、一つ考えていただきたいのです。たとえば、会社で昨日までバリバリ仕事をしていたあなたが、ある日「君は今日から何もしないで座っていれば良い」・昨日まで家事全般をこなし、家族の世話も自分が居なければと思っていたのに「後は私に任せて部屋でのんびりしていて下さい」等と言われたら…。自分は役立たずになってしまったのか、誰にも必要とされないのかと寂しく空しい思いになるのではありませんか?まして、そこに若干の悪意(邪魔です…という意味)を感じ取ってしまったらつらいですよね。

「毎日毎日、どんなに忙しくても我慢してお年寄りを立ててください」などとは言いません。たまにで良いのです。休日の前の日など、少し気持ちに余裕があるときにでもお年寄りに何かお願いして差し上げてください。買い物にゆっくりお連れして「どれがよさそう?」などと相談を持ちかけてみてください。一瞬でも家族の役に立てたことをうれしく思われ、きっと素敵な笑顔を見せてくださるでしょう。

ひだまりはデイサービスです。ご利用者様に毎日色々お手伝いいただきます。台ふきを縫っていただいたり、食事の準備・洗いもの・編み物・洗濯物たたみなど。皆様、競うようにやってくださいます。家事がお出来にならない方には、相談ごとをしたり、昔のことを教えていただいたりします。お一人お一人が多くのご経験と力を持っていらっしゃいます。それを見つけて、力を維持していただけるように考えています。これは私たち介護職の大切な仕事の一つだと信じています。生意気のようですが「生活」をなさっているご家族には「やって差し上げたくても時間も気持ちもゆとりが無い」のが現状でしょう。ご家族の代わりとまではいきませんが、少しでもお役に立ちたいとおもっております。

特定非営利活動法人ひだまりは、12月1日から新しく「認知症専用デイサービス」を始める予定です。現在のひだまりはそのまま、近くにもう一軒、家を借りてスタートします。痴呆(認知症)の方と少しでも早い時期から関らせていただくことで、力を維持していただけるようお手伝いしたいと考えています。

(ひだまり日記 2005年10月号掲載分)
by hidamari-blog | 2005-10-28 15:02 | 高齢者
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