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ひだまり日記

1月号:薬の管理って大切

 ご高齢の方の多くがお医者様処方の薬、またご自身の飲みなれた薬を服用されていると思います。介護職としての経験で、薬に関するトラブルがいくつかありました。今回は薬について書いてみたいと思います。

 一番多いのは、独居の方で薬の管理をご自身がなさっている場合。大量の薬が残っていることです。古い薬を飲んだときの恐さをお話して、処分しましょうと申し上げても「もったいない、いつか飲む」と捨てようとなさらないのです。結局はご家族や上司に相談のうえ、強引に・または内緒で処分するしかありませんでした。

 お眼が悪くなられると薬の区別がつきにくくなり、同じ薬を何錠も飲んでしまうことがあります。また、錠剤やカプセルの包装材を取り忘れて飲み込んで、喉を傷つけてしまうこともよくあります。痴呆症状のある方の場合、今日が何曜日か・朝か昼かが判らなくなってしまうため、分かりやすく曜日別に小分けしても意味がないことが多いです。痴呆が進んできますと「薬を飲む」ことそのものが難しくなることがあります。ご飯の食べ方さえ理解できなくなる症状もあるのですから無理ありません。薬を噛んでしまったり、固いと吐き出してしまったり、粉薬をばら撒いてしまったり。ご飯に混ぜて無理やり食べさせてしまうという悲しい出来事が起きてしまうのもこのような背景があるからでしょう。

 「薬の管理ぐらいは自分でする」とおっしゃるためご家族が手を出せないというケースもあります。ある男性が、残っていた大量の安定剤を日本酒と一緒に飲んでしまい大騒ぎになったケースがありました。ご家族が同居されていたのに起こった事件でした。

 目薬も小さい容器なので指先の感覚が弱っておられるご高齢の方にとって扱いにくい物です。また、冷蔵庫で保存しなければいけないものは、入れっぱなしにして結局忘れてしまうということもあります。ご自身での点眼がなかなか難しい方も多いです。

 このようにご高齢の方にとって「薬」は問題を秘めているといえるのです。もしご家族やヘルパーさんが薬に関してトラブルがあると感じたとき、思い切って見直していただきたいと思います。ご本人もそうです。使いにくい、飲み忘れてしまうというようなことがあった場合は必ずお医者様や薬剤師さんに相談なさって下さい。

 私が関わらせていただいたあるケース。娘さんのところにご同居が決まり、近くのお医者様にかかりつけ医をお願いすることになりました。服用されていたたくさんの薬を持参し、必要な検査や診察を受けた後、「これはもう飲まなくてよいでしょう」という薬が何種類もあったそうです。それぞれのお医者様によって考え方が違われるのでしょうし、そのことを全く門外漢の私がどうこう申し上げるつもりもありません。ただ、身体のために「服用する薬」が心身にダメージを与えてしまうようでは意味がないと思うのです。お医者様や薬剤師さんに、ご家庭でのご本人の服用状況などは見えません。トラブルになっているとは思っておられないでしょう。そのことを説明できるのはご本人か身近にいるものだけです。漫然と定期的に通院して薬をいただいてくるという流れを一度見直してみてください。今回のひだまり日記がそのきっかけになるとうれしいのですが。
相変わらずの生意気お許しください。

(ひだまり日記 2004年1月号掲載分)
by hidamari-blog | 2004-01-28 14:37 | 高齢者
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