ひだまり日記

2月号:口を出さずに、手とお金を・・・

皆様の身近に在宅介護の日々を送っていらっしゃる方がいらっしゃいますか?いらっしゃるとしたら、主に介護をなさっているのは、どなたですか?今回は「お嫁さん」を例にとってお話してみましょう。

もともと同居生活だった場合は、これまでの歴史や覚悟があるのでまだ良いのですが、別々に暮らしていらしたお年寄りと同居を決めた場合、ハード・ソフト両面で多くの問題が発生します。お年寄りの部屋をどこにするのか、場合によっては子供部屋を空けることになる場合もあるようです。トイレや浴室のリフォームなども…。

スペースの問題がクリアーできたとして、経済的負担・生活リズムの違い・家族関係などが。子供たちが巣立っていればまだ良いのですが、受験期や反抗期の難しい時期の場合は別の問題が発生してくるでしょう。「今度、おばあちゃんが一緒に暮らす事になったからね」と話すと、駄目とは言わないけれど、暗に関りたくないといっているような…。

学費や生活費、家のローンなどもあって、ご夫婦で仕事なさっている。日中はお年寄りだけになってしまうが「構わない」と言って下さるので、当面は状況を変えずに同居がスタートします。夫の兄弟姉妹は「これで安心した。お姉さんよろしくね。手伝いが必要な時はいつでも言ってね。」「ありがとう、そうさせてもらいますね」などという会話があることでしょう。

お年寄りにとって環境の変化は厳しいものです。心か身体のどこかが弱くなったからこその同居ですから、その弱い部分に激変が響きます。朝「いってらっしゃい」と家族を送り出したものの何もする事がない。お嫁さんは「のんびりしてて下さい」と言うが、元々働き者だった。役に立ちたいが、慣れない家のやり方は分からない。元の家だったら、○○さんがお茶のみに来る・ゲートボールの日だ・月末は老人会の誕生会…、楽しいのに。友人は居ないし、老人会にも誘われないし、散歩に出ても迷子になりそう。

この繰り返しは足腰を弱らせ「楽しく生きがいを持っていた過去へ」とお年寄りを追い込んでしまうようです。(…認知症がこのように進んでいくと思っています)要介護状態になられたお年より。

さあ、お嫁さんはどうするでしょう。通院や、介護サービスの見学・契約、見守りが必要で早退・遅刻・欠勤が増え、職場に居づらくなります。子供が休みだからと頼むと「友達と約束があるから駄目」、夫は「そんなことで休めるわけないだろう」と、まるで「妻の仕事より自分の仕事の方が上等だ」と言わんばかりの一言。「何かあったら言ってね」と言っていた兄弟姉妹も「こちらの生活もあるので…」と断られてしまう。結局、お嫁さんしかないのです。結果的にお嫁さんは仕事を止めることになるのです。

子供たちは自分のペースを変えないし、お年寄りをうっとうしく思っている。夫は「任せるよ」と、ろくに相談にものってくれず、まるで他人事。兄弟たちは必要の無い時に来て「お客様状態」(お嫁さんは接待しなければいけない)で、おばあちゃんに良い顔だけして帰っていく。ひどい場合は「デイサービス行きたくないって言ってるのに、何で無理やり行かせるの?仕事止めたんだから、ちゃんと看てあげてよ、私なら行かせたりしないわ…」などと言って自分の家へ帰っていく。
味方は誰でしょう?まるで、四方八方敵ばかりのように思えませんか?

私達は介護者の方々の「叫び声・泣き声」を心が潰れるような思いで伺います。お年寄り(要介護者)が悪いのでは無いけれど、結果的にお年寄りを恨むようになってしまうのが分かっているからです。家族や親戚との間にも深い溝を作ってしまいます。こういう現実に日々苦しんでいる介護者がたくさんいらっしゃる事を知ってください。

「主になる介護者」がどなたであれ、周りを囲む人々は「必要な時の手とお金を出して、口は出さない!!但し、ありがとうの一言は忘れずに!」。特に旦那様方、「お疲れ様、ありがとう」の言葉を。
今回も生意気を申しました。介護に疲れていらっしゃる方、つらい時はご遠慮なくお電話下さい。
by hidamari-blog | 2006-02-28 11:39 | 高齢者
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